トレサ編の考察
2周目を遊びながら、初回で知ったを内容を踏まえた上で情報を整理したり、登場する人物の人物像を想像したりしています。
ネタバレ全開のため、閲覧の際はご注意下さい。

トレサ編1章の考察
情報:グラムの手記の内容
―この世は宝物に満ちている
きっとあるはずだ
探し求めるものが
さあ、海の向こうへ漕ぎ出そう
大いなる世界がそこに待っている―
探し求める物が妻を治す薬だとするなら、病の妻、幼子を残して旅に出るとは思えないテンション。
日記を書くように勧められての初の書き出しだから、希望を忘れないように前向きに記載してみたのかもしれません。
元々定住せずに旅の薬師として世界中を回っていて、妻と出会っても旅を続けていたと思っていましたが、手記を見る限りだと定住していて、それまでは外に出ていないように感じられます。日記おじさんとの会話では既に各地を巡っていたような記憶がありますが、残念ながら曖昧です。
そもそもグラムの手記とか欠片も思っていませんでしたし、グラムの人物像と書かれている内容に乖離があって読み解くのが難しい状態です。
グラムの手記は、希望に溢れている書き出しに違和感がありましたが、回復した妻に読んで貰おうと思って書いた日記だったのだろうと考えました。だから冒険譚のような書き出しにしたのだと思います。
また、元々旅の薬師として世界中を回っていて、妻と出会っても旅を続けていたが、子どもが産まれたことで定住したのでしょう。各地を旅して回っていたからこそ、「この世は宝物に満ちている」と断言する書き出しに出来たのだと考えました。
登場人物
トレサ(18歳)
両親が健在という珍しい主人公。誰にでも気さくに話しかけられるが、感情はそのまま顔に出るタイプ。必要な人に想いのこもった品を届ける「商人」という職業に誇りを持っている。子ども扱いされることには不満がある。目利きの才能に溢れているが、将来に向けて自分のやりたい事を日々悩み、海の向こうに憧れを抱く普通の少女。正義感は人一倍強く、一人で海賊に抗議をする勇気と無謀さがある。
レオンの商船で貰った手記には運命を変える何かがあると感じ、行商人として世界を旅することを決意する。
大学生がバックパッカーとして海外を旅するような感覚だろうかと思ったが、言語が共通なのことを考えると、国内を徒歩と船のみで旅をする感覚なのかもしれない。
手帳の元の持ち主を「名無しの旅人さん」と親しみを込めて呼び、白紙の部分に自分の旅を書き記す。手記に書いてある通りに行先を決めるところは、旅のガイド本のような扱いをしているようにも思われる。
「買取る」の際に発生する値引きの額は何が起こったのだろうと思うほどの金額になる。相手の「もう、いっそのことタダでもってけ!」に「タダより高いものはないからこれで。」と少額渡しているようにしか感じられない。
オルネオ(42歳)
トレサの父親。小さな店コルツォーネ商店を営む商人。24歳で念願の自分の店を持つ。「礼儀・笑顔・早起き」は店を持ってからというよりも、行商の旅で身に着けたのだろう。
娘が旅立つと決意した後、あと5年引き延ばそうとするも、「止めても無駄、気の済むようにやってみなさい」と物分かりが良い。
自分も若い頃に行商の旅に出ていて、多くを学び、旅先で妻のマリーネとも出っているため、娘の気持ちが分かるのだろう。
マリーネ(37歳)
トレサの母親。誰もが振り返る美人で夫のオルネオとは5歳差。19歳でトレサを産んでいるということは、10代半ば頃にオルネオと出会っているのだろう。
故郷のよろず屋で働いていた頃から、多くの男性からアプローチされていたと思われる。オルネオの見た目ではなく、商人としての行動力や誠実さに惹かれたのだろうか。マリーネの故郷がどこか分からないのが残念。
娘を心配はしても過保護ではなく、夫婦仲も良い健全な家庭を築いている。
レオン・バストラル(33歳)
商船の船長。信用できる人しか船には上げないが、「粋」だと感じる人物は好ましく思って船にも乗せる。かつては「強い者が弱い者から奪う、それが世の常識だ」と言っていた海賊で、当時から蒼蛇の長槍を愛用している。ミックとマックの言動から、かなり有名だったことが知られる。
積荷の中から何でも一つ好きな物を持って行って良いとトレサに選ばせる太っ腹の裏には、彼女が何を選ぶかという好奇心も見え隠れする。トレサを天性のいい眼をもつ、とんでもない原石と評価している。
レオンがトレサに肩入れしたのも、自分の目利きに自信があるからだろう。
絵画の時は西国のバスチャンが描いた「忘れじの恋人」や背景まで教えているのに、トレサが選んだ手記については何も伝えない。グラムの人物像や旅の理由、その後にどうなったのかも知っていて、あえてトレサには伝えずに二束三文の品だと言う。
レオンにとってもグラムは自分とは世界の見方が異なる人物として「粋」だと感じていたはず。「たった一つの本当の宝物」について考える彼が「この世は宝物に満ちている」という考えをもつグラムの手記からは何も得られず、トレサが得られている対比は面白い。